間取りのイメージをするための方法は
通勤・通学する人がいる家庭と、定年退職した夫婦が二人で暮らしている家庭とでは、求められる間取りが変わってきます。間取りに正解はないと言われていますが、これは各家庭によって家族構成や生活スタイル、住宅に求める理想などが異なってくるためです。100%理想を満たした間取りを実現するのは困難ですが、入念なシミュレーションをすることで100%に近づけることはできます。間取りのイメージで大切なことは、一人ひとりの動線を考えてみることです。動線というのはいわば行動するルートを線で示したものです。家族の人数が多くなればなるほど、一人ひとりの動線が干渉する可能性が高くなり、室内での混雑を生みやすくなります。間取りが複雑になると過ごしにくい空間になるので、こうした場合は家具や家電のサイズや位置などを見直してみましょう。
実際の生活シーンを想定して詰めていこう
起床してから就寝するまでの行動パターンをイメージし、間取りを調整してください。便利な間取りの条件は、室内を移動するときに不便を感じないこと、狭さによるストレスがないこと、通路で人同士がぶつかるリスクが低いことなどです。例えば自分が起床してすぐに洗面所に行くとき、他の家族が洗面所への通路を塞いでいるような状況になると困るでしょう。スペースに余裕がないと、テーブルチェアに座るだけで通路を塞ぐなどの問題が生じることがあります。動線は部屋が狭いと悪くなる傾向があるので、住宅設計をする段階で十分なスペースを確保する必要があります。土地の面積は居住面積に影響するため、特に土地選びは慎重に行うことが大切です。
平屋住宅とは1階建ての建物のことです。2階建て以上と比べて広い面積の土地が必要ですが、垂直方向の移動が無いため平面計画が立てやすく、住人の身体的負担が軽減できます。